迷い猫フーフーフン
昨日職場に子猫が迷い込んできた。
休憩から戻ってきたら他のスタッフが保護したようで、ダンボールの中で毛布に包まれて怯える様子もなく純粋無垢の塊のような瞳を周りに向けていた。
「ああ!飼いたい!」
見た人すべてをそう思わせるような愛らしい姿だったがあいにく我が家はペット禁止だった。
そのことを伝えたら「なら用は無い」と無下に突き放されてしまった。
引き取りの心配するなら自分で飼うかそのまま野良に返してあげたほうがいいんじゃない?と喉元まで出かけたが、僕は臆病なので不満そうな様子を小さじ一杯分混ぜた顔をしてその場を後にした。
猫はあんなに可愛いのに、気にかける周りがちっとも可愛く無いのは皮肉なのだろうかと思う。
野良猫は人の匂いがつくと他の野良猫から嫌われるような事を何かで読んだ。
最悪自分で飼う気がないのに保護するのは優しさとはいえないし、単なるエゴとしか言いようがない。それでは行き場もなく野良にも帰れない猫も可哀想だ。
独身が長く続くなら、猫を買うのも悪くなさそうだなと思った昼過ぎだった。まずはペット可の部屋に引っ越そう。